米軍の住民無視の態度をやめさせることを佐世保市に申し入れ

 日本共産党長崎県北部地区委員会は11月22日、佐世保市長に対して、米軍の住民無視の態度をやめさせることを求める要望書を提出しました。申し入れは石川悟地区委員長と山下千秋佐世保市会議員が行いました。末武健志副市長が応対しました。
 石川地区委員長は「米軍の横暴勝手な振る舞いが際立っており、佐世保市におかれても米軍に再三の要望をされており、佐世保市の努力に敬意を表します」「米軍の態度は、佐世保市の基本スタンスである共存関係にてらしてもまったくこれを破壊する行為であり、植民地思想にほかなりません」とのべました。
 また山下千秋市議は「米軍は市民の安全より軍事優先であり、横須賀では防災訓練に参加しながら、佐世保では参加しないという差別的態度は許されない。市としても外務省に抗議の意思をもって防災訓練参加の要望をしてほしい」とのべました。
 
申し入れは下記の通りです
佐世保市長  朝長則男 様

米軍の住民無視の態度をやめさせることを求める要講書
07年11月22日 日本共産党長崎県北部地区委員会 委員長 石川 悟

米軍佐世保基地による住民無視の横暴なふるまいが、最近特に目立っています。以下、
3点につき問題を指摘し、改善を求めます。

(原子カ防災訓練参加拒否)
今日の原子力防災訓練にも、佐世保市からの強い要請にもかかわらず、米軍は「事故は起こりえない」として訓練参加を拒みました、いっぽう今月8日の横須賀市の防災訓練には、初参加しています。その理由として、在日米海軍ケリー司令官は、「日米政府が原子力空母への交代を許可し、横須賀市とは特別の関係にある」と述べたとのことです。しかし、原子力災害からの住民の安全という課題は、まったく共通のものです。これほど露骨な住民差別はありません。「横須賀住民の安全には考慮しても、佐世保住民の安全には考慮しないのか」という批判が出てくるのは当然のことです。佐世保市が、住民の安全第一の立場から、米軍参加を求め、住民避難を含め防災訓練を続けておられることは大切なことですし、今後ともこの姿勢を堅持されるよう要請します。のみならず、横須賀市と佐世保市への差別的対応の違いについて、きびしく抗議もされ是正を求めていただきたいと要請します。
(LCACの時間外運用)
LCACの時間外運用も目立っています。新聞報道では「LCACの時間外運用は今年に入って計58回に及ぶ。このうち4月から今月11日の間は39回で、昨年度(計38回)を上回るぺ一スで増えている」と紹介しています。「毎週火、木曜の午後1時から4時に限る」とした米軍内規すらも踏みにじっています。重大なことは、佐世保市からの再三の厳守要請にもかかわらず、これをまったく無視していることです。
(米艦船修理騒音問題)
米軍は、10月から11月にかけて騒音規正法をこえる騒音発生をともなう艦船修理をおこないました。周辺住民からは、「耳栓をして寝ても、ウオンウオンと頭の中に音が響き、眠れない」などの苦情が寄せられ、佐世保市も米軍に中止要請をおこないました、最初は「作業は午後5時には終了している」とうそぶき、二回目には夜間作業を認め、謝罪したものの、その後も「工期に間にあわせる」ために、24時間態勢を続行するという態度をとりました。いずれの問題にしても、共通していることは、米海軍は住民の安全、安心よりも、米軍白身の軍事的都合を優先させていることです目しかも、米軍の内規すらも白治体の要請すらも踏みにじって強行していることです。こんな米軍の横暴を野放しにしている背景には、日本政府が、白治体や住民の立場に立って米軍に毅然とした態度をとるのではなく、逆に米軍の主張を自治体や住民におしつけようとしているからです。米海軍基地のある自治体として、住民の安全を守る立場から今後とも米軍に改善を求め続けると同時に日本政府に対し、米軍に毅然とした態度をとるように強く求められるように要請いたします。