米軍の原子力防災訓練参加拒否に抗議の申し入れ
日本共産党北部地区委員会は11月27日、米海軍佐世保司令官に、「原子力防災訓練参加拒否に抗議する申し入れ」を行いました。
 申し入れには石川悟地区委員長と山下千秋市会議員ら5人で行い、サビジョン上等兵曹が応対しました。申し入れ文は米軍側の通訳者が一行ずつ通訳しました。
 米軍への申し入れはこれまで、米軍ゲート前で行っていましたが、今回からは、基地外(黄色の線が引いてある)から申しれをするようにと、米軍は不当な態度をとりました。これにたいして山下市議は「米軍は佐世保市民にたいして『良き隣人』といっているが、それにも反するではないか」と抗議しました。 
 
 
 
申し入れは下記の通りです。
米海軍佐世保基地司令官ティルマン・D・ペイン大佐様

原子カ防災訓練参加拒否に抗議する申し入れ文書


2007年11月27日 日本共産党長崎県北部地区委員会 委員長 石川悟


佐世保市は、さる11月22日、米海軍原子力艦船停泊中にモニタリングポストに異常値が発生したことを想定し、住民への放射能被害を最小限度にくいとめるために、住民避難を含む「原子力防災訓練」をおこないました。佐世保市はこの訓練をより実効性のあるものにするためには、発生源である米海軍の情報が決定的に重要であるという認識から、米海軍の「防災訓練」への参加を強く求めてきました。
しかし、米海軍は今回の原子力防災訓練にも、「事故は起こりえない」として訓練参加を拒みました。いっぽう米海軍は、今月8日の横須賀市の防災訓練には、初参加しています。その理由として、在日米海軍ケリー司令官は、「日米政府が原子カ空母への交代を許可し、横須賀市とは特別の関係にある」と述べたとのことです。しかし、原子力災害からの住民の安全という課題は、まったく共通のものです。これほど露骨な住民差別はありません。「横須賀住民の安全には考慮しても、佐棋保住民の安全には考慮しないのか」という批判が出てくるのは当然のことです。米海軍の「事故は起こりえない」などの言明は、事実をねじまげるものです。この佐世保港においても1968年のソードフィシュ号事件、2006年のラホーヤ号火災事故などを起こしています。また同年には横須賀港において原潜ホノルル号が放射能漏れ事故を起こすなどしています。私たちは、事故隠しをおこなうことに抗議します。私たちは、佐世保市長の強い防災訓練参加を拒否することに強く抗議します。私たちは、横須賀市とは違う差別的態度をとることに抗議します。私たちは、住民の安全を守るために、こんな危険な原子力艦船の入港中止をを求めます。少なくとも、防災訓練には参加することを求めます。